レゲエの親戚、スカの世界を少しだけ
ROOTS後編に行く前に、今回は、レゲエより昔にジャマイカで生まれて世界に広がった音楽である「SKA」について、成り立ちをもの凄く大雑把に紹介した後、現代のジャマイカンスカに絞って少し紹介します。聴くだけで心も体も躍るエモい音楽なのでこの機会にぜひ、この界隈にもアンテナを伸ばしてみてください。
スカと聞くと、ロック好きの方ならスカパンクやスカコアみたいな、ジャマイカの影響を受けてUKやUSAで生まれた流れを思い浮かべる方もいると思いますし、アニソンでも度々使われる(後の記事で話したいです)ので、レゲエよりは馴染みのある方が多いかもしれません。
まず、元々ジャマイカでジャズを下地にして生まれたスカはこんな感じの音楽です。
よくTV番組の野外ロケのBGMに使われていたりします。ホーンや鍵盤が裏拍を刻む軽快なリズムが特徴です。レゲエのノリは裏拍の刻みが無くても出ますが、スカではこの裏拍の役割が重いと感じます。使われる楽器やバンド構成がジャズと似ているので、「Jamaican Jazz」とも呼ばれていたそうです。
そして、後にロックと融合してこんな感じの曲が世界で流行ります。
スカは、今やジャマイカの手を離れて世界中でいろんな形で親しまれているわけです。スカパンク的な曲は他のロックなサイトに任せて、今回は「Jamaican Jazz」とも呼ばれた雰囲気を残す(と私が勝手に考えている)曲をあと少し紹介したいと思います。
現代では、ジャズ的なスカを専門にしているグループは「〇〇 ska orchestra」みたいな名前で活動していることがよくあります。
子供心を忘れないおっさんの格好良さを感じます。この曲が流れてきたら、家で独りなら言わずもがな、人通りの少ない道くらいならノッて歩きたくなりますよね。おかわりでもうひとつ。
最初に紹介した曲のアレンジですね。この曲ではジャマイカの大御所が連呼されているので、昔の曲を辿りたかったらここから。曲の題名についてですが、今のスカやレゲエの土台になっている昔のジャマイカの曲を、「foundation」と呼ぶことがあります。
日本だと「スカパラ」が有名ですね。最近はCMでよく聞きます。
レゲエアーティストも時々スカ曲をやります。
この曲を歌っているProtoje、丸いサングラスが特徴です。街でこの姿の人を見かけたら警戒しますね。MVでも女性に完全無視されているのが面白いです。フロウも独特で中毒性があります。
最近、日本人ボーカルでジャマイカンスカの香りが凄い...となった曲があるので最後に紹介します。
これは、様々なダンスミュージックを発信しているEXILE系列のユニットの曲ですが、この曲はジャマイカの大御所であるSkatalites がアレンジをしています。最初に紹介した曲のグループで、途中MVにも出てきます。明るさの中に渋さがある雰囲気が良いです。ワンドロップが時々崩れるのが堪らなくエモいです。
ほんの少しでしたが、スカについてはこの辺で。ちょっとでも雰囲気が伝われば嬉しいです。良い曲があったらぜひ教えてください。